訪問看護市場のデータ・出典(一次情報まとめ)

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当サイトが訪問看護の市場性の説明に用いている統計・数値を、出典・時点つきで一覧に整理したページです。調査・研究・記事等での引用の際は、出典と時点の併記をお願いします。数値は各出典の公表版により変動することがあります。

市場の追い風(需要側の統計)

高齢化と在宅療養ニーズの拡大が訪問看護の需要を押し上げています。65歳以上人口は総人口の約29.4%(内閣府「令和8年版 高齢社会白書」、2025年10月時点)に達し、2070年には38.7%まで上昇すると推計されています。

訪問看護市場に関する主要指標(公的出典・時点つき)
項目(主張)数値出典(公的一次情報)時点
高齢化率(65歳以上が総人口に占める割合) 約29.4%(2070年は約38.7%と推計) 内閣府「令和8年版 高齢社会白書」 2025年10月(将来推計含む)
自宅で亡くなる人の割合(死亡の場所) 自宅 約17.0%(病院 約65.7%・介護施設 約15.5%) 厚生労働省「人口動態統計」(e-Stat) 2023年(2000年の自宅約13.9%から増加傾向)
「自宅で最期を迎えたい」と望む人の割合 約63.5% 厚生労働省・内閣府 各種意識調査 直近公表の調査
訪問看護ステーション数 約18,753か所(2010年から15年で約3倍) 全国訪問看護事業協会/公益財団法人 日本訪問看護財団「訪問看護データ集」 2025年(令和7年度調査)
訪問看護の利用者数の伸び 医療保険・介護保険とも直近で約3倍に増加(需要ピークは2040年以降と推計) 厚生労働省「訪問看護療養費実態調査」・介護給付費等実態統計 直近10年
社会保障給付費の規模(うち福祉・医療) 総額約135.5兆円(年金 約56.4兆・医療 約45.6兆・福祉その他 約33.5兆) 国立社会保障・人口問題研究所「社会保障費用統計」 2023年度
訪問看護師の需給ギャップ 必要約12万人に対し現状約9万人(約3万人不足) 厚生労働省 看護職員需給分科会 2025年推計
受け皿不足で見込まれる「看取り難民」 約47万人 各種報道・公的資料(推計) 2030年推計
病床削減への国の補助(病床機能再編支援事業) 1床あたり最大 約410万円 厚生労働省 病床機能再編支援事業 事業実施年度による

※本表は当サイト「訪問看護とは・市場性」の掲載数値の一次整理です。年次・定義は各出典の公表版に依存します。「各種報道・公的資料」と記した項目は一次資料の特定を継続確認中です。

福祉事業のなかでの、訪問看護の位置づけ

日本の社会保障給付費は約135.5兆円(2023年度)。その内訳は年金・医療・「福祉その他」に大別されます(国立社会保障・人口問題研究所)。訪問看護は、この給付構造のなかで「医療保険」と「介護保険(福祉その他)」の両制度にまたがる稀有な事業です。医師の指示のもとで医療を提供しながら、利用者の在宅生活そのものを支える——つまり医療と生活(福祉)をつなぐ在宅の結節点に位置します。

高齢者福祉・介護(訪問介護・通所介護・施設)や障害福祉と並ぶ在宅サービスのなかでも、訪問看護は「医療ニーズのある人を在宅で支える」役割を担い、地域包括ケアシステムの中核と位置づけられています。国が「病院から在宅へ」を進めるいま、医療と福祉の橋渡しができる訪問看護の需要は、制度・人口動態の両面から不可逆的に高まっています。

医療費の拡大と、早期退院の受け皿(供給側の統計)

需要が伸びるだけではありません。病院の側にも「早く退院させ、在宅で支えたい」圧力がかかっています。国民医療費は年3%台で増え続け、国は病床の削減と在院日数の短縮を政策として進めています。病院経営は赤字が常態化し、入院を長く続けることが病院にとっても持続できなくなっています。退院後の受け皿として、24時間365日対応できる訪問看護の存在が、病院・患者・国の三者にとって必要になっています。

医療費・病院経営に関する主要指標(出典・時点つき)
項目(主張)数値出典(公的一次情報・報道)時点
国民医療費の総額 46兆6,967億円(前年度比+3.7%)。GDP比8.24% 厚生労働省「令和4年度 国民医療費の概況」 2022年度(2024年公表)
自治体病院の経常赤字 657病院で3,633億円の赤字。86%(562病院)が経常赤字 全国自治体病院協議会 決算調査(CBnews 報道) 2024年度決算(2025年8月公表)
病院・クリニックの倒産 上半期21件(前年同期比+16.6%・5年連続増)。20床以上の病院は8件で2.6倍 東京商工リサーチ「2025年上半期 病院・クリニック倒産」 2025年1〜6月(2025年7月公表)
国の方針 病床の機能分化・削減と在院日数の短縮(地域医療構想)。「時々入院、ほぼ在宅」を掲げ、病院から在宅への移行を推進 厚生労働省「地域医療構想」・地域包括ケアシステム関連資料 2025年時点

※病院経営の数値は報道ベースの整理です。一次資料(各協議会・調査会社の公表資料)の確認を継続しています。

事業の安定性(収益構造)

訪問看護の売上の大半は公的保険(医療保険・介護保険)でまかなわれます。当社の運営実績では、費用の約7〜9割が国の医療・介護保険、約1〜3割が利用者負担という構成です(出典: トータルケア調べ・売上構成、2026年時点)。景気変動の影響を受けにくい収益構造が、事業の永続性を支えます。